こんにちは、院長の宮脇大です。

診療していると、こういう方が定期的にいらっしゃいます。

「高血圧の薬をちゃんと飲んでいるのに、血圧がなかなか下がらなくて・・」

「かかりつけの先生から『もう一種類追加しましょう』と言われたけど、薬を増やし続けるのもどうかな、と思って・・」

実はこういう方の中に、SAS(睡眠時無呼吸症候群)が原因になっているケースが、かなりの割合でいらっしゃいます。

今日は「SASと高血圧」の関係についてお話しします。


SAS患者の約半数が高血圧を合併している

SASを専門に診ていると、高血圧との合併がとにかく多いんです。

データで言うと、SASの患者さんの約50%が高血圧を合併しているという報告があります。

逆に高血圧の方を見ると、約30%にSASが合併しているとも言われています。

これだけ重なっているということは、偶然じゃないんです。

SASそのものが、血圧を上げるメカニズムを持っています。


なぜ無呼吸が血圧を上げるのか

少し仕組みの話をさせてください。

睡眠中に無呼吸が起きると、脳は「危ない!」と感知します。

すると交感神経が一気に活性化して、体を「戦闘モード」に切り替えます。

心拍数が上がり、血管が収縮し、血圧が上昇します。

これが一晩に何十回、何百回と繰り返される。

毎晩これが続くと、昼間も交感神経が過剰に働いた状態が常態化してしまって、慢性的な高血圧につながっていくんですね。

さらに、無呼吸が解除されるとき(呼吸が再開するとき)に、**一過性の急激な血圧上昇(血圧サージ)**が起きます。

この「ドンっ」という血圧の跳ね上がりが、心臓や血管にじわじわとダメージを与え続けます。


夜間の血圧が高い人は要注意

健康な人は、夜間睡眠中に血圧が昼間より10〜20%ほど下がります。

「ディッパー型」と呼ばれるパターンで、体が休んでいるサインです。

ところがSASの方は、夜間に血圧が下がらない「ノンディッパー型」になりやすいんです。

むしろ夜間の血圧が高い「ライザー型」になる方もいる。

夜間の血圧が高いことは、心血管リスクと強く関連しています。

「昼間の血圧は薬でコントロールできているのに、なぜか心血管のリスクが下がらない」という方は、夜間血圧を評価する価値があります。

24時間血圧計(ABPM)をつけると、夜間の血圧パターンが見えてくるのですが、そこでSASの存在に気づくケースも少なくありません。


「薬が効かない高血圧」の陰にSASあり

高血圧の薬を3種類以上使っても血圧がコントロールできない状態を、**「治療抵抗性高血圧」**と言います。

この治療抵抗性高血圧の方を調べると、かなりの割合でSASが見つかるというデータがあります。

つまり、薬を増やす前に「SASがないか確認する」というステップが、実は重要なんです。

ガイドラインでも、治療抵抗性高血圧の二次性原因の一つとしてSASが挙げられています。

「なぜ薬を飲んでいるのに血圧が下がらないんだろう・・」と悩んでいる方は、一度SASの検査を受けてみることをお勧めします。


CPAPを始めたら血圧が下がった

「SASが原因の高血圧」に対してCPAPを始めると、血圧が改善するケースがあります。

すべての方で大きく下がるわけではなく、個人差があります。

でも、「CPAPを3ヶ月使い続けたら、降圧薬を一種類減らせた」という患者さんを、私もこれまで複数例経験しています。

これは薬を減らすことが目的ではなく、SASという根本原因に対処することで、体全体の状態が改善したということです。

放置するとこわい睡眠時無呼吸症候群 — 心筋梗塞・脳卒中・突然死との意外な関係にも書きましたが、SASの治療は高血圧だけでなく、心臓・血管全体へのダメージを減らすことにつながります。


こんな方は特にSASの可能性を考えてほしい

以下に当てはまる方は、高血圧にSASが関わっている可能性があります。

  • 高血圧の薬を飲んでいるのに血圧が安定しない
  • 朝起きた直後から血圧が高い
  • いびきがある、または家族に「呼吸が止まっている」と言われたことがある
  • 肥満気味(BMI 25以上)
  • 日中に強い眠気がある
  • 首が太い

特に「朝の血圧が高い」というのは、夜間のSASを疑うサインの一つです。

健康な睡眠なら、朝起きたとき血圧はまだ低めのはずなんですが、夜中ずっと無呼吸が起きていると、起き抜けからすでに交感神経が過剰に働いた状態になっているんですね。


Doctor’s Fitness 診療所では

当院では、SASと高血圧の合併が気になる方にも対応しています。

検査の流れはシンプルです。

  1. LINEで無料相談(「高血圧が心配」「薬が効いていない気がする」など気軽に)
  2. オンライン初診(保険適用)
  3. 自宅で簡易検査(アプノモニターを1晩装着して返送するだけ)
  4. 結果説明もオンライン

ここまでは全国どこからでも、1度も来院せずに完結します。

SASが確認されてCPAPが必要と判断した場合は、最初の2回は対面診療になります。ただ、検査・診断のステップは完全にオンラインで進められます。

「高血圧の薬を飲んでいるが、もしかしてSASも関係しているのかな?」と気になっている方は、ぜひ一度ご相談ください。

CPAPって何?保険適用の条件・費用・効果をやさしく解説も参考にしてみてください。


「ちょっと相談してみようかな」と感じた方は、ぜひLINEからお気軽にどうぞ。 「ブログを読みました」と一言添えていただければ、私が直接対応します。

検査を受けるかどうかは、お話ししてから決めていただけますので、 まずは気軽に、ということを大事にしています。


それでは、また!

次回は「SASと糖尿病」についてお話しする予定です。実はSASは血糖値のコントロールにも影響することがわかっています。高血圧と糖尿病、どちらもSASと深く関わっているんですよ・・。


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