こんにちは、院長の宮脇大です。
「健診の結果に『睡眠時無呼吸症候群の疑いあり』って書いてあって・・これ、どうすればいいんですか?」
こういうご相談、本当によくあります。
会社の健康診断や人間ドックで、ある日突然「無呼吸の疑い」と書かれた紙を渡された。でも、何をどうすれば良いのかさっぱり分からない。そういう方、かなり多いんですね。
今日は「健診で無呼吸の疑いを指摘されたら、まず何をすべきか」を、3つのステップでお話ししてみますね。
まず知っておいてほしいこと — 「疑い」は確定診断ではない
大事なことをお伝えします。
健診で指摘される「無呼吸の疑い」は、確定診断ではありません。
健診では、問診票への回答(いびき・日中の眠気・体型など)や、指先に装着するパルスオキシメーター(血中酸素を測るセンサー)の結果をもとに、「SASの可能性がある人」を拾い上げています。これはあくまでスクリーニング(ふるい分け)です。
実際、「疑い」と書かれた方が精密検査を受けてみたら「大きな問題なし」だったケースも少なくありません。
だから、「疑い=病気確定」ではありません。
ただ、放置もNGです。
SAS(睡眠時無呼吸症候群)は、治療しないまま放置すると心筋梗塞・脳卒中・突然死のリスクが高まることが分かっています。「疑い」の段階で動いておくのが、一番賢い選択です。詳しいリスクについては放置するとこわい睡眠時無呼吸症候群 — 心筋梗塞・脳卒中・突然死との意外な関係もあわせてご覧ください。
Step 1 — 自分の症状をセルフチェックする
まず、今の自分の状態を整理してみましょう。
以下のような症状が当てはまる方は、SASの可能性がより高くなります。
- 起床後に頭が重い・頭痛がある
- 日中に強い眠気がある(特に食後や会議中)
- 家族から「いびきがうるさい」と言われたことがある
- 家族から「寝ている間に呼吸が止まっている」と言われたことがある
- 夜中に何度も目が覚める
- 最近、体重が増えてきた
- 首が太い・短い体型をしている
複数当てはまる方は、早めに医療機関への相談をおすすめします。
詳しいチェックリストはこんないびき・眠気は要注意 — SAS(睡眠時無呼吸症候群)セルフチェック10項目でまとめていますので、そちらも見てみてくださいね。
Step 2 — 専門医で「簡易検査」を受ける
自己チェックで思い当たることがあれば、次は医療機関で**簡易検査(スクリーニング検査)**を受けるステップです。
これが「次にすべき3つのこと」の中で、もっとも大切なステップです。
簡易検査ってどんな検査?
簡易検査は、就寝中に専用のセンサーを装着して、1晩寝るだけで終わる検査です。
測るのは主にこの3つ:
- 呼吸の状態(無呼吸・低呼吸が何回起きているか)
- 血中の酸素濃度(SpO2)
- いびきや体位
1晩分のデータから「AHI(無呼吸低呼吸指数)」が算出されます。AHIとは1時間あたりの無呼吸・低呼吸の平均回数のことで、この数値が多いほど重症とされています。
入院不要・自宅でできる
最近の簡易検査キット(アプノモニターなど)は、自宅に届いて、1晩装着して返送するだけのものが主流です。
検査のために入院する必要はありませんし、仕事を休む必要もありません。
検査結果は通常1週間ほどで出てきます。
費用は保険適用
簡易検査には健康保険が適用されます。3割負担の方であれば、2,000〜3,000円程度(検査の種類・クリニックによって異なります)で受けられます。
Step 3 — 結果に応じて治療方針を決める
簡易検査の結果次第で、次のステップが変わります。
AHIが軽度以下だった場合
「疑い」はあったけど、実際には治療が必要なほどの重症度ではなかった、というケースです。
ただし、生活習慣(肥満・飲酒・横向き寝など)が関係していることも多いので、医師の指示に従いながら生活改善を意識してみましょう。横向き寝はいびきに本当に効くのか?や体重を減らすといびきは消える?も参考にしてみてください。
AHIが中等度だった場合
「精密検査(PSG検査)」に進むことが推奨される場合があります。
PSG検査は、専門の医療機関に1泊入院して行うもので、脳波・心電図・呼吸状態など全身を詳細に記録します。より正確な診断と治療方針の決定に役立てられます。
AHIが高度(簡易検査でAHI 40以上)だった場合
CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)の保険適用が認められる場合があります(2026年4月時点の基準です。診療報酬改定などにより変更になることがあるため、詳細は受診時に医師にご確認ください)。
CPAPとはどんな治療なのかはCPAPって何?保険適用の条件・費用・効果をやさしく解説で詳しくお話ししています。
Doctor’s Fitness 診療所では — 全国からオンラインで完結
当院では、SASの検査から診断まで、全国どこからでもオンラインで完結できます。
検査・診断までの流れ
- LINEで無料相談(「健診でこう言われました」という相談から大丈夫)
- オンライン初診(保険適用)
- 簡易検査キット(アプノモニター)がご自宅に届く — 1晩装着して返送するだけ
- 結果説明もオンラインで行います
病院へ行く時間がない方、お近くに専門医がいない方にも対応できますので、ご活用ください。
CPAP適用になった場合
簡易検査の結果、CPAP療法が必要となった場合は、最初の2回は対面診療をお願いしています。
3回目以降は、状態が安定していれば月1回のオンライン診療に切り替えることが可能です。最近のCPAP機器は使用データが毎日クラウドで医師と共有されるため、実際に会わなくても精度の高い診察ができるんです。
機器のセットアップや装着のサポートはCPAPメーカーのスタッフが担当しますので、初めての方も安心してください。
「健診結果を引き出しにしまったまま」になっていませんか
健診で「無呼吸の疑い」と書かれた紙を受け取って、そのまま引き出しにしまってしまう方・・じつはとても多いんです。
1年後の健診でまた同じことを言われて、ようやく受診に来られる方もいます。
でも、SASは疑いの段階で動くのがベスト。
重症化してから動くより、ずっと早く、ずっと楽に解決できます。
「ちょっと相談してみようかな」と感じた方は、ぜひLINEからお気軽にどうぞ。 「健診でこう言われましたが、どうすればいいですか?」という一言から始めていただければ大丈夫です。
検査を受けるかどうかは、お話ししてから一緒に決めましょう。
まとめ
健診で「無呼吸の疑い」と言われたら、次にすること:
- 慌てなくてOK。でも放置もNG。「疑い」はスクリーニングの結果。確定診断ではない
- まずセルフチェック。 日中の眠気・いびき・起床時の頭重感などを確認
- 専門医で簡易検査を受ける。 1晩自宅で寝るだけ、保険適用、2,000〜3,000円程度
- 結果に応じて治療方針を決定。 CPAP・生活改善・経過観察など
「疑い」は「病気確定」ではありませんが、「大丈夫だろう」と放置するのはもったいない。
この記事を読んでくださったあなたが、一歩踏み出してくれることを願っています。
それでは、また!次回は「トラック運転手・タクシードライバーの方へ — 仕事と命を守るSAS検査」についてお話しする予定です。職業運転手の方にとってSASは特に重要な問題なので、ぜひご覧ください。
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